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  1. シャープブルー(6月中旬~7月初旬)

Blueberry varieties

2018.02.05

シャープブルー(6月中旬~7月初旬)

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シャープブルー(Sharpeblue)
収穫時期:6月中旬~7月初旬


シャープブルーは、フローダブルー、エイボンブルーと共に一番最初に誕生したサザンハイブッシュ系品種です。
その品種名はまさに、開発者であるR.H.シャープ博士(Dr.R.H.Sharpe)の名前に由来しています。


1948年、フロリダ大学はシャープ博士のもと、サザンハイブッシュ系品種の研究開発をスタートさせました。
その目標は、温暖な地域でも栽培できるハイブッシュ系品種の開発。つまり、低温要求度(※注1)が少なく、果実品質に優れた暖地向きの品種開発です。

その困難極まる開発には27年もの歳月がかかっており、1975年、ようやく長年の研究成果であるシャープブルーは発表されました。

シャープブルーの最大の特徴は栽培が難しいサザンハイブッシュ系品種には珍しい株の強さ、育てやすさです。

(サザンハイブッシュ系の多くはノーザンハイブッシュ系とフロリダ州に自生する低木で常緑性。低温要求度の少ないダローアイとの交配による種間雑種、あるいはそれの戻し交配やF₁間の交雑等によって育成されました。このシャープブルーも非常に常緑性が強いです。)

(植え付けた当初、小枝のように細かった主幹が冬の2か月間でメキメキ太くなってビックリ!)

サザンハイブッシュ系の多くは繊細で弱りやすく栽培が難しいので、このシャープブルーの育てやすさには驚かされます。
樹勢が強く果実生産量も多いのでこれから育ててみたい方にもオススメですね。


では、食味の方はというと…、
非常に甘くて美味しいです!

果肉が柔らかく、果汁は多め。
甘味系で食べやすく、果樹の観察には最適な品種なので、子供さんの夏の学習にいかがでしょうか?
親子で観察してみても面白いかもしれませんよ♪



(注1)低温要求量
ブルーベリーの順調な生育にはある程度の低温にさらす必要があります。
低温要求量とは7.2℃以下の低温にさらす時間のことで、冬の寒さに当てることで春の目覚めの時にブルーベリーが寝ぼけることなく芽を出すようになります。
ちなみにシャープブルーの低温要求量は200~300時間と少なめです。


◆系統
サザンハイブッシュ系

◆原産国:アメリカ
フロリダ大学(ゲインズビル市)のR・H・シャープ氏による育成で1975年に発表。
日本への導入は1985年。

◆交配
系統番号Fia,66-1.(ラビットアイ、ダローアイ、および ハイブッシュとの交配)から生まれた4倍体種。



シャープブルーについては、こちらもどうぞ♪
→「ブルーベリー図鑑」

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